プロバイダ OLEDB.4.0
概要
64bitのPCには、「Microsoft.Jet.OLEDB.4.0」が提供されていません。
MDBやExcelの操作をしようとした場合に下記エラーが発生します。
「'Microsoft.Jet.OLEDB.4.0' プロバイダはローカルのコンピュータに登録されていません。」
会社でMicrosoft Officeの「Microsoft Access 2010」がインストールされていても、それは32bit版となります。
32bit環境内なら「Microsoft.Jet.OLEDB.4.0」が使用できます。
対応
- BATファイルは、32bit環境の「%windir%\SysWOW64\cmd.exe」を使用する。
- VBSファイルは、32bit環境の「%windir%\SysWOW64\cscript」を使用する。
- プロバイダを「Microsoft.ACE.OLEDB.12.0」に変更する。
- .NETの場合、AnyCPUではなくx86でコンパイルする。
プロバイダの変更
VBSなどにプロバイダの記述がある場合は下記のように書き換える。
“Provider=Microsoft.Jet.OLEDB.4.0;” → “Provider=Microsoft.ACE.OLEDB.12.0;”
Microsoft Access データベース エンジン 2010 再頒布可能コンポーネントのインストールが必要。
※Microsoft.ACE.OLEDB.12.0は、32bit版と64bit版の両方が提供されます。
参照:http://www.microsoft.com/ja-jp/download/confirmation.aspx?id=13255
32bitOffice環境がインストールされている場合、すでにOffice32bitが入っているためインストーラーのチェックにひっかかり、インストールが中止されてしまいます。
(Officeは32bitと64bitのサイドバイサイドインストールはできません。)
その場合、「Microsoft Access Database Engine 2016 Redistributable」をダウンロードして、コマンドプロンプト上にて quietモードでインストールを実行する。
AccessDatabaseEngine_x64.exe /quiet
プロバイダとAccesssバージョン
- Microsoft.ACE.OLEDB.12.0(Access2007,Access2010)
- Microsoft.ACE.OLEDB.15.0(Access2013)
- Microsoft.ACE.OLEDB.16.0(Access2016)
※Access2013は Microsoft.ACE.OLEDB.12.0 として呼び出すと例外吐くようなので、15.0として呼び出すか、上のコンポーネントを入れます。2016は12.0 or 16.0どちらでも。
参照:ADO.NETでExcelファイルに接続する
.NETのx86への変更
ソースリストがあればx86でコンパイルし直せばいいが、実行ファイルしか存在しない場合は下記ツールを使用する。
.NETアプリのAnyCPUを32bitに変換するツール「CorFlags 変換ツール (CorFlags.exe)」
参照:アセンブリーの対応CPU(X86, X64)を確認
使用方法
corflags [.NETの実行ファイル(exe)のパス] /32BIT+
確認方法
corflags [.NETの実行ファイル(exe)のパス] PE : PE32 CorFlags : 1 ILONLY : 1 32BIT : 1 Signed : 0
※32BITに1が立つのを確認。ファイルの更新日は変更されない