it技術:データベース:postgresql:運用
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it技術:データベース:postgresql:運用 [2019/07/29 00:26] – [WALのアーカイブの流れ] yajuadmin | it技術:データベース:postgresql:運用 [2019/08/06 11:21] – [pg_basebackup] yajuadmin | ||
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行 111: | 行 111: | ||
* [[https:// | * [[https:// | ||
+ | ==== wal_keep_segments ==== | ||
+ | バックアップ後にpg_logに下記のエラーが発生 | ||
+ | < | ||
+ | 2019-08-06 02:18:35 JST ERROR: | ||
+ | 要求された wal セグメント * はすでに削除されています。 | ||
+ | </ | ||
+ | |||
+ | 対処として、wal_keep_segmentsをゼロ以外の値に設定する。\\ | ||
+ | これは、ストリームの危険性が追いつかなくなるのを防ぐためです。\\ | ||
+ | ただしpg_basebackupを使用する場合は、 – checkpoint = fastも忘れないでください。\\ | ||
+ | https:// | ||
+ | |||
+ | < | ||
+ | # | ||
+ | ↓ | ||
+ | wal_keep_segments = 128 | ||
+ | |||
+ | backup.bat の見直し | ||
+ | pg_basebackup -U postgres -D " | ||
+ | ↓ | ||
+ | pg_basebackup -U postgres -D " | ||
+ | </ | ||
===== データベース初期化 ===== | ===== データベース初期化 ===== | ||
==== 全てのデータベース初期化 ==== | ==== 全てのデータベース初期化 ==== | ||
行 221: | 行 243: | ||
<code bash コマンドプロンプト> | <code bash コマンドプロンプト> | ||
- | > pg_basebackup -U postgres -D " | + | > pg_basebackup -U postgres -D " |
</ | </ | ||
^Option^説明^ | ^Option^説明^ | ||
|-D|ベースバックアップ出力先パスを指定。出力先は空でなければならない。 \\ ディレクトリが存在しなければ作ってくれる。| | |-D|ベースバックアップ出力先パスを指定。出力先は空でなければならない。 \\ ディレクトリが存在しなければ作ってくれる。| | ||
- | |-F t|出力する形式。tはtarで出力する。| | + | |-F t|出力する形式。tはtarで出力する。圧縮するためにはtarの指定が必要| |
|-x|ベースバックアップ処理中、データベースが更新された際もファイルシステム上のファイルは更新しないようにする。出力中はメモリ上で頑張る。 \\ (そうすることで、出力ファイルが変な状態になることを防ぐ)| | |-x|ベースバックアップ処理中、データベースが更新された際もファイルシステム上のファイルは更新しないようにする。出力中はメモリ上で頑張る。 \\ (そうすることで、出力ファイルが変な状態になることを防ぐ)| | ||
|-z|gzipで圧縮した状態にする| | |-z|gzipで圧縮した状態にする| | ||
+ | |--checkpoint=fast|fast を指定すると、バックアップ開始時のチェックポイント処理は高速になりますが、集中した I/O のために動作中のアプリケーションへの性能の影響が大きくなります。 spread ではチェックポイントはゆっくり実行されるためアプリケーションへの影響は小さいですが、バックアップに時間がかかります。| | ||
-Dオプションでバックアップ保存先を指定する。サイズが大きい場合はtar-gz圧縮する。だいたい5分以内で完了する。 | -Dオプションでバックアップ保存先を指定する。サイズが大きい場合はtar-gz圧縮する。だいたい5分以内で完了する。 | ||
行 303: | 行 326: | ||
pg_basebackup を実行すると、WALアーカイブのフォルダに拡張子backupが作成される。\\ | pg_basebackup を実行すると、WALアーカイブのフォルダに拡張子backupが作成される。\\ | ||
- | これにより指定した拡張子backupより前の不要なWALアーカイブの削除される。 | + | これにより指定した拡張子backupより前の不要なWALアーカイブが削除される。 |
< | < | ||
行 323: | 行 346: | ||
よって、不要なWALアーカイブの削除は手動で行うこととする。\\ | よって、不要なWALアーカイブの削除は手動で行うこととする。\\ | ||
※postgreSQLサービスを再起動すればリカバリが実行され、recovery.confはrecovery.doneになります。 | ※postgreSQLサービスを再起動すればリカバリが実行され、recovery.confはrecovery.doneになります。 | ||
- | ==== WALアーカイブからのリストア ==== | + | ==== WALアーカイブからのリカバリ ==== |
- | [[http:// | + | リストアとリカバリとは区別しないで使うときもあるが、今回は分けました。 |
+ | |||
+ | * リストアはバックアップデータを、バックアップを取ったときと同じ状態に物理的に復元すること | ||
+ | * リカバリはリストアしたデータに何かの処理をして最新の状態や正常な状態に復旧させること | ||
+ | |||
+ | === PITRの仕組み | ||
+ | PITR(Point In Time Recovery)は、WALレコード適用によるリカバリが前提となっている。 | ||
+ | | ||
+ | * [[http:// | ||
+ | |||
+ | **WALレコードの適用までの流れ**\\ | ||
+ | リカバリを開始してWALレコードを適用するまでの流れは次のようになっている。 | ||
+ | |||
+ | - pg_controlファイルを読み込む | ||
+ | - recovery.confを読み込む | ||
+ | - backup_labelを読み込む | ||
+ | - pg_controlファイルを更新し、backup_labelを削除する | ||
+ | - 必要なWALを繰り返し適用する | ||
+ | |||
+ | ※backup_labelファイルから適用を開始すべきWALの位置を取得できなかった場合は、pg_controlファイルの情報を元にリカバリを開始します。 | ||
+ | pg_controlファイルは、バイナリファイルなので通常のエディタでは内容を確認できません。そのために pg_controldata コマンドが用意されています。\\ | ||
pg_controldata コマンドで最終チェックポイントのREDO WALファイルが分かる。 | pg_controldata コマンドで最終チェックポイントのREDO WALファイルが分かる。 | ||
it技術/データベース/postgresql/運用.txt · 最終更新: 2024/04/24 11:07 by yajuadmin