世の中で人工知能と呼ばれるものを整理すると、次の4つのレベルに分けることができるでしょう。
人工知能テクノロジーの現状と可能性
レベル | 内容 | 例 |
---|---|---|
1 | 単純な制御プログラム | 温度の変化に応じて機能するエアコンや冷蔵庫など |
2 | 対応のパターンが非常に多いもの | 将棋のプログラムや掃除のロボット、質問に答える人工知能など |
3 | 対応パターンを自動的に学習するもの | 検索エンジンやビッグデータ分析で活用される。機械学習を取り入れたものが多く、特徴量は人間が設計する |
4 | 対応パターンの学習に使う特徴量も自力で獲得するもの | ディープラーニングを取り入れた人工知能が多く、高度な分析が可能 |
簡単に例えるなら
レベル1 …「言われた通りにやるアルバイト」
レベル2 …「自分の頭を使って言われた通りにやる一般社員」
レベル3 …「教えられた着眼点でうまいやり方を見つける課長」
レベル4 …「着眼点も自分で見つけるマネジャー」
人工知能の研究の歴史は、「ブーム」と「冬の時代」の繰り返し
人工知能(Artificial Intelligence/AI)という言葉が生まれたのは1956年です。
人工知能の未来 ディープラーニングの先にあるもの(pdf) 東京大学 松尾 豊
迷路やパズルを解いたり、難しい定理を証明する人工知能が登場
1966年 ELIZA (人工無能)
エキスパートシステム(特定領域の知識について質問に答えたり問題を解いたりするプログラム)が世界中の企業で採用されるようになり、知識表現がAI研究の中心となった。
第五世代コンピュータプロジェクト:通商産業省が570億円
1981年~1991年 第五世代コンピュータプロジェクトは様々な目標を達成することなく完了。
関係ないが、シグマ計画も日本語で使えるUNIXツールの標準規格をつくろうとして失敗。
年月 | 出来事 |
---|---|
1997年 | AIチェス カスパロフ vs. Deep Blue |
2005年6月 | Bonanza ver 1.0(コンピュータ将棋のプログラム) |
2012年1月 | 第1回電王戦 故米長元名人vs.ボンクラーズ |
コンピュータ技術や生命科学など の進歩、発展によって、科学技術が自らより優れた科学技術を作れるようになるポイントを指す。このポイントを超えると進化は無限大に発散する。
シンギュラリティーは2045年頃に達成され、これまでの世界とはまったく異なる、不連続な世界がやってくる、とカーツワイルは予測している。
ディープラーニング(深層学習)は、画像などの特徴をコンピューター自ら抽出して、モデルを自動生成する手法である。
人間の脳を模したシステム「ニューラルネットワーク」を複数組み合わせ多層にして使う。
原型は日本人が開発(1979年福島邦彦氏「ネオコグニトロン」)
グーグルが2012年に「コンピューターが猫を認識できるようになった」と発表したことで大きな話題になった。
浅いレイヤー(Layer1:小さい部品より具体的なもの)は単純なパーツを学習し、深いレイヤー(Layer3:全体的な特徴より抽象的なもの)はパーツを組み合わせた全体の学習を行う。
ディープラーニングの代表的なライブラリ/フレームワーク
Cloud Machine Learning
TensorFlowベースで、例えば1日かかってたような機械学習の処理が、数分から数十分で試せるようになるようになります。
無料枠の$300
GCPの無料アカウントでは1regionにつきvCPU8個までに制限されている。
Distributed TensorFlow を Google Cloud Platform で動かしてみる
ドワンゴ ディープラーニング専用GPUサーバ「紅莉栖(くりす)」
打倒『AlphaGo』! ドワンゴ川上会長も本気出したコンピューター囲碁ソフト『DeepZenGo』プロジェクト始動
リクルート社の石山洸さん「まるでレンジでチンをするように誰でも簡単にコンピューターに機械学習をして、その成果を活用するデーターサイエンティストになれる時代が近づいている。そんな中、データーサイエンティストが職を失うのではないか、あるいは人工知能によって人々が職を失う心配がないかと危惧する人もいる。だが、なくなる仕事ではなく、生まれる仕事に注目をするべき。「ITが広まった時にも多種多様な新しい職業が生まれた」
人と機械はどこまで近づくのか?最先端の科学者らが語る『機械で能力を拡張し始めた人類』
医療用麻酔ロボット、医者の職を奪うとして市場から追い出される。
人工知能は知能のOS(オペレーションシステム)ということが出来るかも知れない。 特徴表現学習のアルゴリズムがブラックボックス化され学習済みの製品だけが製造・販売されるとリバースエンジニアリングで分解したり動作を解析したりすることが不可能。
NVIDIAの車載人工知能エンジンの最新版「DRIVE PX 2」は、「MacBook Pro 150台分のディープラーニング性能」「世界一パワフルな人工知能エンジン」と表現している。
自動運転カーの車載コンピューターの中でNVIDIAの次世代GPUが動きまくっている
日本でゲームAIの第一人者 三宅陽一郎さん